姫路城とドクターイエロー
姫路城上空をブルーインパルス (T-4) が49年ぶりに飛行するということで姫路の街は沸いていたが、別の「T4」も姫路に向かっていた。
923形0番台 幹トウ T4編成「ドクターイエロー」
「ドクターイエロー」とは愛称であり、正式には「新幹線電気軌道総合試験車」という。
架線からの集電状況や軌道の狂いなどを検測しながら、他の営業列車とほぼ同等の速度で走る。
現在はJR東海所有のT4編成の他に、JR西日本所有の923形3000番台 幹ハカ T5編成の2編成が在籍する。
約3ヶ月おきに交代して片方は休みとなり、その間に検測機器の点検などを行う。
およそ10日に1回のペースで走っているのだが、今回は運良くブルーインパルスの飛行と同じ日に運転があった。
下りは夕刻に通過
撮影ポイントに選んだのは姫路城と新幹線がいっしょに撮れる「手柄山」。
姫路モノレールがあった頃ならすぐだったが、歩いて姫路駅から向かうと山頂まで30分弱かかる。
通過の30分前に着くとすでに20人ほどの同業者が待ち構えていた。
基本的に検測は2日で1セット。1日目に東京〜博多、2日目に博多〜東京となる。
今回はのぞみ停車駅と同じ通称「のぞみ検測」だったので、日が沈む前にやってきた。
真っ白な姫路城大天守をバックに疾走するドクターイエロー T4編成。
のぞみ検測のとき姫路は通過駅。あっという間に通過して行く。
N700系のように300km/hは出せないが、それでも十分速い。
あっという間に視界から消えて行った。
参考までにN700系だとこんな感じになる。
N700系と姫路城は少し違う系統の白色のようだ。
北風が強くて1時間ほどの滞在ですっかり冷えきってしまった。
上りは昼過ぎに通過
一方、翌日の上り「のぞみ検測」は昼過ぎに姫路を通過する。
この日はブルーインパルスの本番飛行があったせいなのか、ホームにはかなり多くの子供連れ。
上下ホーム合わせて軽く200人は見物客がいた。
そして黄色い車体が見えてきた。
間近で見るとより速く見える。
ドクターイエロー通過後、約3秒ほどで下りの「さくら555号」が通過。
こんなところまで来たのに、被られて危うく撮れなくなるところだった。
2日連続
2日とも午前中はブルーインパルスの「T-4」、午後はドクターイエローの「T4編成」と、効率よく「T4」たちを拝むことができた。
欲を言えば、なかなか駅の近くでブルーインパルスが飛ぶという機会も少ないので、いっしょに撮ることができればなお良かったが、それは欲張り過ぎというものだ。いつか実現することを願おう。