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Google Photosでタイムゾーンがおかしくなる現象が発生

先日京都へ旅行に行った際、現地のホテルから毎夜バックアップも兼ねて「Google Photos」へ写真をアップしていた。

ところが帰ってきてから見返してみると何かがおかしい。写真の順番がめちゃくちゃになっているのだ。

正確には前の日の写真が次の日の写真に食い込む形で、順序こそ入れ替わっていないが、まるで同じ日に別行動の人が撮ってまわった写真が入り込んでいるような感じだ。

理由としては、一部の写真でタイムゾーンがおかしくなっていたということ。

 

執筆時点では未解決

あらかじめ断っておくが、独自に検証を進めて分かったことはあったものの、執筆時点では解決策までは見つけ出せず、対症療法的なところに止まっている。

今回の記事では現時点までに分かったことと、どう対処したのかを記述していく。検証内容も含めたところ本文が長くなりすぎたので、一番下に簡単なまとめをしてある。

今後公式側のバグ修正等で再び表示順がおかしくなる可能性も否めないので、この記事を基にして処置をする際には自己責任で。

(注:後日バグは解消されたのであくまで記事執筆時点)

 

3/7頃に新しい設定項目が出現し、それが原因か?

京都へは3/5〜8の3泊4日で滞在し、各宿泊先からその日の写真を一旦 MacBook Air へ移し、そこからブラウザ上へドラッグ&ドロップする方法でアップロードをかけた。

前半の1日目と2日目の分は正常にアップされていたが、帰宅後に家から最終日の分をアップしたところ、3日目の写真と混在するようになっていたことに気が付いた。

最初は原因が分からず、数枚だけ選んで何度かアップしなおしてみるも順序は変わらず、同じ位置に表示されてしまう。

調べているうちに写真の撮影日時を編集できる部分を思い出し、開いてみるとこれまでの撮影日時設定の下へ新たに「タイムゾーン」の設定項目が増えていた。

新たに出現したタイムゾーンの設定

確認したところ、3日目夜にアップした写真全てでタイムゾーンの設定が本来の「UTC+9 (日本標準時)」ではなく、「UTC-6 (アメリカ中部標準時)」となってしまっていた。

タイムゾーンが「UTC-6」になってしまっている

撮影日時の数値は写真データのExifデータのまま記録されているので、タイムゾーン設定が15時間遅い地域になってしまったことで翌日分に食い入る形になっていたわけだ。

 

カメラの設定やブラウザ環境のせいではなさそう

今回の旅行では Nikon D4S (一眼レフ)、Sony DSC-WX500 (コンデジ)、iPhone 6s の3種類を使い分けて撮っていたが、どのデバイスともタイムゾーンの設定に問題はなかった。

また旅先からアップロードを行った MacBook Air もマシン設定に問題はない。

1〜3日目は各宿泊先のネットサービスを利用してアップしたので、その環境が起因して3日目だけ狂ってしまった可能性を検証してみたが、家でも同じ現象が起きたのでそれではなさそうだ。

ブラウザを変えても10回中10回再現した。

 

 

アプリ経由では再現しない

結論から言うとパソコン用、スマホ用それぞれある「Google Photos Backup」アプリを使った場合には、タイムゾーンは正しいもの (UTC+9) になる

1〜3日目と違って最終日は母艦にしているマシンへ、全写真データを移してからアプリを起動してバックアップさせ、差分の最終日分だけがアップロードされて差異が生じたことで今回の現象に気が付いた。

iPhone 6s で撮った写真も家に帰ってきてからまとめてアプリ経由でアップロードしたが、タイムゾーンは正しいものになっていた。

撮影したデバイス由来の現象とも考えられたが、ブラウザ経由でアップした3日目分は全てのデバイスにおいてタイムゾーンがおかしくなっていたのでそれでもない。

 

アプリの仕様上、再アップはできない

そうなる理由はわからないものの、ブラウザ経由でアップするとおかしくなるのは分かったので、一度タイムゾーンがおかしくなっている3日目の写真を全て消し、ゴミ箱を空にしてからバックアップアプリを立ち上げ直した。

しかし差分があるはずなのにアップロードは始まらず、バックアップ完了の表示になってしまった。

どうやら写真データの有無に関わらず、アプリからは一度削除した写真を補完するようなことはできないようだった

 

タイムゾーンの初期設定はできないようだ

ブラウザ上の「Google Photos」の設定メニューには、今のところデフォルトのタイムゾーンを設定できるような項目は存在していない。

それでいても執筆時点ではどのデバイスで撮った写真であっても、ブラウザ経由でアップするとタイムゾーンが勝手に「UTC-6」になってしまう。

仮説ではあるのだが、2日目 (3/6) 分までは正常にアップできていたので、おそらく3/7頃に各写真へのタイムゾーン設定機能が追加 (仕様変更) されたタイミングでこの現象が起きるようになったと思われる。

普段からバックアップアプリは使わずに、ブラウザ経由だけでアップしている人であれば、今回の仕様変更によってタイムゾーン設定は狂ってしまうが、単に15時間分時間軸が遅くなるだけで整列順に影響はないだろう。

しかしアプリ経由とブラウザ経由を混在して使っている場合、今後この仕様が修正されない限りは整列順がおかしくなってしまうだろう。

補足だが、3/7以降に撮った写真がそうなるのではなく、「Google Photos」の仕様変更によって起きていると思われるので、何日に撮った写真であろうと現在ブラウザ経由でアップするとこの現象が起きる。

 

自分のとった対処策

最近カメラマンの仕事で「Google Photos」を使って撮って出しのプレビューを共有することも多くなったが、対応が遅くなるのを覚悟で他の案件との混在事故を防止するためにも、しばらくの間はブラウザ経由でのアップは控えるようにする

あくまで家にデータを持ち帰る、もしくは出先からzipにまとめて家のマシンに送り、そこからアプリ経由でアップすればタイムゾーンの心配をする必要もない。

ちなみに前述の通り、現地からブラウザ経由でアップしてタイムゾーンが狂ってしまった3日目の写真に関しては、すでに一度アップしてしまったことで消してもバックアップアプリのアップ対象にはならなかった。

仕方がないので再びブラウザ経由でアップして、400枚近くある写真を1枚ずつタイムゾーン設定を直す途方もない作業を強いられている。対処策というよりただの力業だ

タイムゾーンを変更すると、その地域の同時間帯にあたる撮影日時に変わってしまうのが厄介で、15時間進まれると大体翌日の日付になってしまうので、「時」といっしょに「日」の部分も変えないといけない。

まだ撮影日時の数値がタイムゾーンと切り離されていればよかったのだが、今回の修正作業をする上では邪魔な仕様だ。

 

タイムゾーン機能の早期修正を望む

海外の人と共有アルバムを作るなど、タイムゾーン設定が重要になるシーンがあるのかもしれない。

しかし今回の仕様変更はソート順を変えられない「Google Photos」では不都合の多いものだ。

システム屋ではないので原因の特定まではいけなかったが、「タイムゾーン」は数週間前に見たときにはなかったはずの項目なので、おそらくこれの仕様変更によるものだろうと推察した。

ただしネット上で話題になっている様子もなく、もしかすると自分の環境に限った局所的な事象なのかもしれないので、あくまで独自見解としてのものであることは改めて断っておく。

 

まとめ

長くなってしまったので簡単なまとめを。

  • 3/7頃からブラウザ経由でのアップロードではタイムゾーンの初期値が「UTC-6 (アメリカ中部標準時)」になってしまうようになった。
  • アプリ経由ではこれまでどおり「UTC+9 (日本標準時)」なので、時間軸が15時間ズレてしまう。
  • ブラウザ経由、アプリ経由のいずれかだけを使っている場合なら見た目の違いはないが、両方使うと表示順がめちゃくちゃになってしまう。
  • タイムゾーンの設定情報を汚染しないためにも、両方使ってる人は特にブラウザ経由でのアップはしばらく控えたほうが良さそう
  • すでにアップしてしまった写真でタイムゾーン設定を直すには、まとめて直す手段はないので1枚ずつ手作業で直す必要がある。

 

Tips 追記 (3/26 13:41)

ブラウザ経由でアップしてタイムゾーンが狂ってしまった写真を、手動で時刻修正する場合の作業手順について。

先にタイムゾーンの設定を変えてしまうと、先述の通りズラした地域分だけ進んでしまって撮影時間が狂ってしまう。

そこでタイムゾーンの設定を変える前に撮影日時の「時」の数値を消して、同じ数値を手入力で打ち直す

こうすることで撮影日時に編集が加わったと認識するようで、タイムゾーンを変更しても撮影時刻が変わってしまうことはなくなる。

ただし、秒までは指定できないのに加えて、アップした元ファイル名は考慮されないようなので、高速連写した写真は順序が入れ替わってしまう。

 

追記・バグ解消 (5/17 18:29)

同じ手法でアップしたところタイムゾーンはおかしくならず、今回のバグは直された模様。

しかしまたいつおかしくなるか分からないので、記事本文の修正はせずこのままにしておく。

 

追記・別のバグが発生 (8/12 22:31)

新しくなったバックアップアプリを使うとタイムゾーンが「設定なし」になるバグが発生している模様。

こちらは別記事にて紹介。

 

追記・再びバグ発生につきタイトル修正  (12/21 10:06)

12/19〜20頃にかけて、この記事と同じバグが再び発生したようなので、タイトルに付けていた「[解決済み]」の表記を削除。

調べてみると同様の問題が発生している人がいるようだった。

ユーザーの環境による問題ではなく、Google側の仕様変更とともに起こるバグのようなので、いつ起こるか分からない問題として今後は [解決済み] のタイトル表記は付けずにおく。

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7件のコメント

  1. null

    × 対処療法
    ○ 対症療法

  2. JTC

    >null さま
    誤植指摘ありがとうございます。

  3. Googleフォトにアップした写真・動画が9時間ずれてしまう件 | ギリギリマイマイ

    […] [解決済み] Google Photosでタイムゾーンがおかしくなる現象が発生 | 下手の物好き […]

  4. 匿名

    私のほうでは、スマホでアップロードした写真の時刻情報が、ブラウザではアップロードした時間に変更されているというエラーが発生しました。どこに報告すればいいのか分かりませんが・・。

  5. 匿名

    スマホで撮影した写真が1000枚ほど日付がズレていてこちらに辿り着きました
    手動で直すしかないみたいで絶望です。とてもわかりやすい記事ありがとうございました
    もう少し調べてみます

  6. 匿名

    先ほど確認したら直っていました。同様に放置しておいたら直ったという方がいたので、一時的なバグだったかも知れません

  7. 匿名

    情報ありがとうございました!

記事へのコメント