ANA機体メンテナンスセンターを見学してきた
ハンガーへ入場
扉を抜けると目の前に巨大な空間が広がっていて、数機の飛行機が整備を受けていた。
入って目の前にいたのはB767-300ER。
L1ドアに階段状の足場を寄せて内部の整備をしているようだ。
見学に使われている通路には滑走路に見立てたペイントが施されている。
建物の向きは滑走路と並行なので、「16L」の表記もあった。
重整備をする際には天井から吊られている可動式の足場が機体を囲うように寄せられる。
この日はB700-200 JA743Aが足場に囲まれていた。
真後ろから見ると尾翼が進行方向に対して極力細く、空気抵抗が少なくなるように設計されているのがよく分かる。
B777の特徴の1つである機体後部。
先端は角張った形状で、駐機中にメインエンジンを停止して発電が止まっている間の電力を作る補助動力装置 (APU) の排気口が左側に寄っている。
1Fフロアへ
階段で1Fへと下りる。
階段を下りたところにはランディングギアに使われるタイヤが保管されていた。
機種ごとにサイズが違うので分けられている。
約200回の離着陸を目安に交換されているようだ。
少し奥に行ったところにあったA320とB737用の停止線。
ここにノーズギアを合わせて止めて整備するのだろう。
近くには地上電源の取り出し口もある。
そのまま建物の反対側の大きなスライド扉が開いているところへ。
機体整備工場のエプロン横は34L滑走路の終端なので、2〜3分おきに飛行機がやってくる。
さすが世界で多忙な空港トップ10入りしているだけある。
着陸機のタッチダウンのポイントは、右隣にあるJALのハンガーよりさらに向こうのほうなので、JALからのほうが撮りやすい。
ちょうど熊本からのB787-8がやってきた。
その近くには取り出されたメインエンジンが置かれていた。
大型機のエンジン内部など、こういう機会でなければ見られない。
先ほど尾翼側から見たB777-200 JA743Aの前側。
前まですっぽりと足場に囲まれている。
足場は川崎重工業製のようだ。
メインエンジンはカバーが開けられて中の整備をしているようだ。
その隣のB767-300ER JA625。
比較的少数派のウィングレット装備のB767だ。
テールスキッド付近の点検孔が開いている。
近くで見る尾翼はより大きく見える。
主翼付近では外板が外され、中の配線などが見えている。
工具箱は共有せず1人1箱になっている。
もし工具が1つでもなくなっていたら即事故に繋がり兼ねないので徹底的に探すそうだ。
ハンガー内は最大で5機を同時に収容できるほど広いので、移動用の自転車が用意されている。
後ろに大きめの荷物が積める3輪車となっている。
これにてハンガー内の見学はおわりとなった。
元いた建物へ戻る途中の連絡通路から、05滑走路へ移動するB777-200が見えた。
多摩川の河口に位置するので、水流を妨げないために一部が桟橋状になっている。